【京アニの傑作】『氷菓』わたし…気になります!だったらみようぜ!おうち時間におすすめのアニメ徹底解説【レビュー・感想・評価★★★★★】

 
ウニくん
やっぴー!どうも「うちアニ!」のウニだよ (・_・ )ノ” 

今回ご紹介するアニメは、2012年に放送されたアニメ『氷菓』(全22話)です!

  • 原作・構成協力:米澤穂信(角川文庫刊『〈古典部〉シリーズ』から・『月刊少年エース』連載)
  • 監督:武本康弘
  • 制作:京都アニメーション

原作は米澤穂信の推理小説「〈古典部〉シリーズ」、タイトルの『氷菓』は小説シリーズ1作目から引用されています。

制作は『涼宮ハルヒの憂鬱』『CLANNAD』『けいおん!』『響け!ユーフォニアム』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』など、数々の名作を生み出してきた、京都アニメーションですね!!

京アニ作品が好きな人なら、絶対に見るべき!!

とにかく完成度が高い。
素晴らしい作品ですよ。

 
ウニくん
この作品は間違いなく傑作だよ!
総合評価/おすすめ度 5.0

『氷菓 』のあらすじ

ひょんなことから「古典部」に入部することになってしまった省エネ主義の高校生・折木奉太郎は、同じく古典部の千反田えるの好奇心に振り回される日常を送ることになってしまう。やがて奉太郎とえるたち古典部は、学園にまつわる数々の難事件を解決していく──

古典部所属の高校生たちが数々の事件を推理するミステリー。ヒロインの言葉と好奇心に振り回される主人公・折木だが、彼が抜群の推理力を発揮する瞬間は爽快!

引用:氷菓 – U-NEXT

『氷菓 』のPV/予告

「好奇心の猛獣」と一緒に、日常の謎を解き明かせ!

一つだけ注意したいのが、この作品は推理小説が原作と言っても、人が死んだりするような大事件は起きないということ!

本格的な推理・ミステリーだと思って視聴すると、退屈に感じてしまったり、肩透かしを食らうかもしれません。

日常の中の小さな事件や不思議にヒロイン・千反田える(ちたんだ える)が食いつき、その勢いに押された省エネ主人公・折木奉太郎(おれき ほうたろう)が探偵役として謎解きをするのが基本構造です。でも、そこが「つまらない」ではなく、むしろ「氷菓らしい面白さ」に変わっているのがすごい!

『氷菓』#2 名誉ある古典部の活動 より
 
ウニくん
えるたそ〜

える「わたし、気になります!」のセリフが物語を動かす鍵!!
このセリフを放たれると奉太郎は謎解きから逃れられなくなります笑

 
ウニくん
奉太郎曰く、えるは「好奇心の猛獣・・・いや亡者」です笑

周囲を固めるのは、データベース役の福部里志(ふくべ さとし)と、、えーっと、、、、意外と料理が上手い(?)伊原摩耶花(いばら まやか)という魅力的な脇役。
日常の謎をベースとした推理物を、独特の空気感で魅力的に描いているのは「さすが京アニ!」といったところですね。緩い日常の場面を圧倒的な丁寧さで描写する、京アニの良さが抜群に発揮されています。

才能を持つ者と持たざる者。期待するとはどういうことか。

アニメ『氷菓』は、小説『〈古典部〉シリーズ』から「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」「いまさら翼といわれても」の5冊から構成されています。

おすすめのエピソードは、「クドリャフカの順番」!

このエピソードでは文化祭を舞台に巻き起こる、十文字事件を解き明かしていくことになります。ざっくりいうと、50音順に各部活から物が盗まれていくという事件。「“お”料理研究会」から「“お”たま」が盗まれた!!みたいな。

 
ウニくん
アガサクリスティーの「ABC殺人事件」ですね。

『氷菓』#14 ワイルド・ファイア より

ここでの最重要テーマは、「才能を持つ者と持たざる者」です。エピソード全体で様々な人たちが「才能を持つ者と持たざる者」として対比的に描かれますが、主要キャラクターの中でも、奉太郎里志の対比が切ないぐらいに表現されます。

省エネ主義者なのに全てを解き明かしてしまう奉太郎

データベース役の里志

序盤から出ていた里志の口癖「データベースは、結論を出せないんだ」がこんなに寂しく響くとは・・・
里志曰く、他者へ「期待」という言葉の裏には「才能の差」が隠れています。

どうも彼はね、期待って言葉を軽々しく使いすぎる。自分に自信があるときは、期待なんて言葉を出しちゃいけない。期待っていうのは、あきらめから出る言葉なんだよ。そうせざるを得ない、どうしようもなさがないと、空々しいよ──

絶望的な差からは、期待が生まれる。
僕はずっと、期待していた。

このエピソードの中で、無闇な前向き展開はありません。答えも出ません。でも、むしろそこがいい!
「才能の差を感じて傷つく瞬間」というのが、学生時代のリアルな情景として乾いて響く、そんな余韻が素晴らしかったです。

まぁ、重いテーマ性とかおいといて、文化祭を舞台に描かれるので、単純にワクワクしますよ!!笑
3日間にわたって展開される文化祭のお祭り騒ぎ感を味わえただけでも大満足です。

校内を歩くえるが様々な誘いを断れずに寄り道ばかりしてしまう姿が可愛い!!
こちらは第12話から、写真部で着せ替え人形されているえる
可愛い〜。

『氷菓 』の主題歌(OP/ED)

『氷菓』はフォーレの「シシリエンヌ」や、バッハの「G線上のアリア」「無伴奏チェロ組曲第1番」、ベートーヴェンの「月光第1・第3楽章」など、劇伴として使われるクラシック音楽が印象的だったりもするのですが、もちろん主題歌も素敵です。
前半OPの「優しさの理由」いいですよね!!

優しさの理由/OP

作詞 – こだまさおり / 作曲・編曲 – 宮崎誠 / 歌
– ChouCho-1話〜11.5話-

○ 未完成ストライド/OP

作詞・歌 – こだまさおり / 作曲・編曲 – 中山真斗
-13話〜22話-

○ まどろみの約束/ED

作詞 – こだまさおり / 作曲・編曲 – 岡本健介 / 歌 – 千反田える(佐藤聡美)、伊原摩耶花(茅野愛衣)
-2話〜11.5話-

○ 君にまつわるミステリー/ED

作詞 – こだまさおり / 作曲・編曲 – 高田暁 / 歌 – 千反田える(佐藤聡美)、伊原摩耶花(茅野愛衣)
-12話〜22話-

『氷菓 』の声優!

キャラクター 声優
折木 奉太郎 中村 悠一
千反田 える 佐藤 聡美
福部 里志 坂口 大助
伊原 摩耶花 茅野 愛衣
折木 供恵 雪野 五月
遠垣内 将司 置鮎 龍太郎
入須 冬実 ゆかな
糸魚川 養子 小山 茉美
十文字 かほ 早見 沙織
江波 倉子 悠木 碧
善名 梨絵 豊崎 愛生
クイズ研究会司会 日笠 陽子
陸山 宗芳 森川 智之
田名辺 治郎 福山 潤
お料理研究会部長 杉田 智和

中村 悠一さんが演じる奉太郎の気怠い独白的演技がとても心地良かったです。
モブ役にも色々な方が出演されているのですが、お料理研究会部長役の杉田 智和さんは大暴れしていて最高でしたね笑
好き勝手なことをアドリブで色々言っているので、ぜひきいてみてください!!

『氷菓』は面白い?つまらない?

ストーリー 4.0
作画 5.0
声優 5.0
主題歌/挿入歌 4.0
総合評価/おすすめ度 5.0

『氷菓』は面白いです!!!

作画も演出もとても素晴らしかった。
特に最終話の桜のシーンは息をのむ美しさでした。

桜の表現って意外と難しいと思うんですよね。
桜が登場するアニメは沢山ありますが、あんなに綺麗な映像は今まで観たことがありません。
そのぐらい印象に残っています。

『氷菓』#22 遠まわりする雛 より

そういえば、氷菓の舞台は飛騨高山なのですが、実は聖地巡礼したこともあります笑

とてもいいところなので、ぜひ行ってみてくださいね。

みなさんの感想も教えてください!
それでは、また次の作品でお会いしましょう!